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Channel: 平御幸(Miyuki.Taira)の鳥瞰図
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PFUがデンソーに勝った理由~チーム力

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昨日の皇后杯でPFUが格上のデンソーを下す波乱がありました。序盤は、古巣のデンソー相手だとムキになって我を忘れる田原セッターが空回り。それを救ったのが生え抜きの山下セッターです。

途中から入った山下セッターは、リズム感に欠けて癖が強いという欠点が影を潜め、冷静に、無理のない自然なトス回しが目立ちました。「何か掴んだかな」という印象を持ちました (@@;)

対して、デンソーの松井セッターは自己主張が強く、トスアタックや縦Bなどのスタンドプレーのオンパレード。PFUに対応されてからは効果なし。焦ってミスを重ねて自滅。田原愛里と田代セッターが抜けて、実質的にセッター1人状態では2枚替えも出来ないチーム事情。歯車が狂えば負けるのは当然です。

デンソーは大量移籍があったので、監督が連れてきた松井セッターと横田MBが中心のチームですが、先に書いたようにセッターの自己主張が強すぎてチームとして機能していない。川北監督とセッターがチームとは何かを理解していないのです。

デンソーからPFUに移籍して来た鍋谷選手と田原愛里セッターは、キャプテンシーのある鍋谷と気遣いのある田原という理想のコンビ。共にチームのために自己犠牲をいとわない性格をしています。良いチームを作る。二人はその目標が簡単でないことも知っている。

バレーボールはセッターの自己主張やスタンドプレーがチームを壊す元凶となる。なぜかというと、スタンドプレーで得点を上げても、アタッカーは素直に喜べないから。アタッカーは自分に信用がないからトスが来ないと思う。逆に、スタンドプレーが失敗すると、アタッカーは仕方ないとは思えない。どうしてもセッターに対して批判的になる。だからこそ、デンソーは同期の松井-横田ラインのスタンドプレーが目立つのです。

監督とセッターとMBというチームの中心が自己主張が強くて野心的。チームをキャリアアップの踏み台にしか思わない人たちが良いチームを作れるはずもない。以前に松井セッターを不細工(セッターとして不出来)と批判しましたが、良いセッターに必要な自己犠牲を感じないから批判したのです。

PFUの田原セッターは苦悩を表に出さないけど、だからこそ魂の美しさが輝いているのだと思います。PFUは、鍋谷選手や綿引選手など、そのような選手が多く、坂本監督も坂下コーチも、チームの完成を楽しみにしているのだと感じています。焦らずに歩んでほしいと思います m(_ _)m

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