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Channel: 平御幸(Miyuki.Taira)の鳥瞰図
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改めて ガールズ&パンツァー 劇場版

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読者が制作する窪田式アンプ改は見本がないので、とにかく自分が見本を作らないと、ということで頑張ってきました。ちゃんと動作するし音も良いので、あとはヘッドフォン出力とケースのデザイン。ようやく息抜きができます ( ´Д`)=3

アンプ制作中の息抜きはテレビ放送された『ガールズ&パンツァー 劇場版』。これは劇場公開直後に見ているのですが、忙しくて2年も放置してしまいました。改めて見直すと凄い。というか、何度観直しても新たな発見がある、そういう意味でもアニメの傑作ですね。

このアニメは構成が凝っていて、語り部として謎めいたキャラクターが登場します。継続高校の隊長で、フィンランドの民族楽器カンテレを奏でるミカ。チューリップハットに地味な色彩の服で、使用する戦車も古くて不格好なBT-42。ところが、これが佳境で重要な役目を果たし、見ている人はいつの間にかミカに恋して戦車にも愛着が湧いてしまう。一言で言えば、インテリゲンチャの魔力です。




頭でっかちのBT-42

映画の後半に、背の低い戦車を集めたドングリ隊が大活躍するシーンがあります。この舞台は北海道のタウシュベツ橋梁がモデル。帯広から車で行くみたいです→こちら。リンク先に旧幌加駅(きゅうほろかえき)跡が出て来ますが、ここからポルカが連想され、フィンランドにつながったのでは (@@;)

フィンランドの戦車にフィンランドの楽器。最後はフィンランド語でトゥータ(撃て)。自分にはクゥーパとしか聞こえませんが。ロシアから鹵獲(ろかく=兵器を奪うこと)した戦車を改造して頭でっかちになったBT-42。ものすごい不格好ですが、ミカが奏でるサッキヤルヴェンポルッカの歌詞に「頭でっかち」という表現が ( ´゚д゚`)エー



Säkkijärven polkka(サッキヤルヴェンポルッカ)を歌ってもらった(字幕つき)
https://www.youtube.com/watch?v=8f3DaFwda1Q

ガールズ&パンツァーの根底にあるのが個性の価値。古い、カッコ悪い、性能が劣る、地味。そのように人に見捨てられるモノを個性として輝かせる魔術。日本の陳腐な軍国主義的特攻精神すら、方向を変えさせることで美徳を引き出す。

戦時中の日本の戦車は薄っぺらで格好悪くて、子供の時にドイツやアメリカに比べて恥ずかしいと思いました。その代表の九七式中戦車が、アヒルのマークを描いただけで可愛くなる。自分の中で価値観の崩壊と再構成が爆発的に起きてしまう。今までの価値観は何だったのだろう (_ _;)

もっとも、ガルパンの作者すら気がついていないものを指摘しないわけではありません。一般に、自動車や船は女性名詞。乗り物は女性名詞なのだから戦車も例外ではない。だから、戦車に女性を乗せるのは禁断の掟のようなもの。

しかし、ガルパンでは、そこを根底からひっくり返してしまった。むしろ、戦車や船は男性で、女性が乗ることで価値が与えられる。それが美少女ならなおさら。

悪く言うと、風采の上がらない中年男が、高校生の美少女によって、自分の価値に気が付くような感じ。今の世は、辻元清美とか蓮舫とか山尾志桜里とか、図々しくて出しゃばりで下品で自己主張の塊の中年女に辟易する男たちが増えているのではないか。だから、出しゃばらないで、控えめでありながら、自己主張しないで知的に行動するミカが正反対なキャラクターとして命を吹き込まれた。ミカに恋するのは当然かもしれません (^_^;)

うちのメンバーにも、偶然にもチューリップハットに似た帽子をかぶる人がいますが、やはりインテリです。頭でっかちの戦車に頭でっかちの歌詞とか偶然でしょうけど、偶然を支配するのは神。ガルパンは、神の祝福と導きが大きい作品なのだと思います。エヴァンゲリオンとは対極にある。

ということで、次の試聴会ではサッキヤルヴェンポルッカをフィンランド語で歌わせるから練習しておくように (;^ω^)

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