サッカーの女子決勝はアメリカが勝ちました。勝利の女神は休みだったので、最初から負けると分かっていました。観戦はバレーボールと切り替えでしたが、敗因はアメリカとの基本の差にあります。
以前にコメント欄で書いたのですが、日本女子サッカーは迷走状態でした。それは、難しいことをやろうとして基本が疎かになっていたからです。例えば、相手選手が密集している所にパスを出す。また、無理にドリブルして囲まれる。これでは簡単に相手に取られてしまいます。アメリカは守備に難があるのだから、カナダのようにもっと単純に攻めれば結果がついてきたのです。
サッカーの基本にはいろいろありますが、ディフェンスは相手に背を向けてはならないというのも基本です。しかし、アメリカ戦での2失点はいずれも背を向けた結果の綻(ほころ)びでした。特に、最初の失点は、足も出さずに背を向けたディフェンスのミス。よく2点で収まったという印象です。
攻撃に関しては、シュートがことごとく浮いていました。シュートの基本は「地を這うような」低い弾道のシュートです。日本が唯一の得点を上げたシーンで、最初に沢選手が放ったのが唯一の低い弾道のシュートでした。でも地を這うようなシュートではありません。終盤にキーパーと一対一になったシーンで、最も手に触りやすい腰の高さのシュートでは、余程の間抜けなキーパー以外では入るはずもありません→甲でなくインサイドで蹴ってふかしたシュート(サンスポ)。
地を這うようなシュートは何故難しいのか?実は、僕は得意でした。もっとも、盛岡一高の屋上で昼休みの腹ごなしにやった、バレーボールを蹴るサッカーですが。重量挙げ部のメンバーでやっていたのですが、今ならフットサルと呼ばれるものです。屋上なので、ふかしたら下に落ちてしまいます。拾いに行くのが大変だし、ゴールも狭いので、自然にコントロールが付きました。慣れてくると、トップスピードで走りながらシュートが放てます。左右のどちらの足でも。
この屋上サッカーで、僕は股抜きのペナルティキックの達人でした。キーパーは、股抜きと分かっていても一歩も動けないのです。それで、本職のサッカー部のキーパーを連れてきて対決ということもありました。この股抜きのシュートは、それこそ地を這うシュートなのです。コツは、足の爪先で蹴るのではなく、軸足を目一杯爪先立ちして、脛から一直線となった足の甲で蹴るのです。でも、普通のサッカーボールではできません。なぜか?
それは、普通のサッカーボールは重いので、足の甲への負担が大きく、二三回蹴ると足が麻痺するからです。僕の右足は華奢だったので、普通のサッカーボールを蹴るには力不足でした。軽いバレーボールだから出来たのです。女子サッカーを見ていると、パワーがないのでシュートの大半はループシュートです。でもループシュートは変化球です。ストレートな地を這うシュートが基本なのです。
物理の基本ですが、体を地面に投げ出す時に、自然落下より速く地面に到達することは出来ないのです。意味が解りますか?キーパーが足元のボールをセーブしようとするとき、どんなに必死になっても、自然落下よりも速く倒れ込むことは出来ないのです。足を投げ出して自然落下に任せるのが一番早い。だからこそ、地を這うシュートが取り難いのです。大型キーパーの弱点は足元。ルーブシュートは手が届くのです。
男子のメキシコ戦の敗因は、先取点を上げて守りに入ったから。先取点の後にフリーキックのチャンスが数回ありましたが、ゴール前に放り込むのではなく、ボールを回したためにシュートは一度もありませんでした。この消極性がチーム全体の萎縮を招いたのです。大物感に欠ける監督の顔のような試合結果でした。
また、先取点を上げた大津選手もダメですね。倒れた相手選手の頭を何度も触っていました。頭を触られただけで激怒する外国の人も多いのです。日本のように子供の頭をなでる習慣は稀なのです。相手を無駄に怒らせない。無駄なつまらないファールはしない。意図の分からない無駄なプレーはしない。これを徹底させるだけで強くなるのです。無駄ばかりしている日本が負けるのは当然です。勝利の女神次第ですが、今は韓国戦も期待できません。
エフライム工房 平御幸
以前にコメント欄で書いたのですが、日本女子サッカーは迷走状態でした。それは、難しいことをやろうとして基本が疎かになっていたからです。例えば、相手選手が密集している所にパスを出す。また、無理にドリブルして囲まれる。これでは簡単に相手に取られてしまいます。アメリカは守備に難があるのだから、カナダのようにもっと単純に攻めれば結果がついてきたのです。
サッカーの基本にはいろいろありますが、ディフェンスは相手に背を向けてはならないというのも基本です。しかし、アメリカ戦での2失点はいずれも背を向けた結果の綻(ほころ)びでした。特に、最初の失点は、足も出さずに背を向けたディフェンスのミス。よく2点で収まったという印象です。
攻撃に関しては、シュートがことごとく浮いていました。シュートの基本は「地を這うような」低い弾道のシュートです。日本が唯一の得点を上げたシーンで、最初に沢選手が放ったのが唯一の低い弾道のシュートでした。でも地を這うようなシュートではありません。終盤にキーパーと一対一になったシーンで、最も手に触りやすい腰の高さのシュートでは、余程の間抜けなキーパー以外では入るはずもありません→甲でなくインサイドで蹴ってふかしたシュート(サンスポ)。
地を這うようなシュートは何故難しいのか?実は、僕は得意でした。もっとも、盛岡一高の屋上で昼休みの腹ごなしにやった、バレーボールを蹴るサッカーですが。重量挙げ部のメンバーでやっていたのですが、今ならフットサルと呼ばれるものです。屋上なので、ふかしたら下に落ちてしまいます。拾いに行くのが大変だし、ゴールも狭いので、自然にコントロールが付きました。慣れてくると、トップスピードで走りながらシュートが放てます。左右のどちらの足でも。
この屋上サッカーで、僕は股抜きのペナルティキックの達人でした。キーパーは、股抜きと分かっていても一歩も動けないのです。それで、本職のサッカー部のキーパーを連れてきて対決ということもありました。この股抜きのシュートは、それこそ地を這うシュートなのです。コツは、足の爪先で蹴るのではなく、軸足を目一杯爪先立ちして、脛から一直線となった足の甲で蹴るのです。でも、普通のサッカーボールではできません。なぜか?
それは、普通のサッカーボールは重いので、足の甲への負担が大きく、二三回蹴ると足が麻痺するからです。僕の右足は華奢だったので、普通のサッカーボールを蹴るには力不足でした。軽いバレーボールだから出来たのです。女子サッカーを見ていると、パワーがないのでシュートの大半はループシュートです。でもループシュートは変化球です。ストレートな地を這うシュートが基本なのです。
物理の基本ですが、体を地面に投げ出す時に、自然落下より速く地面に到達することは出来ないのです。意味が解りますか?キーパーが足元のボールをセーブしようとするとき、どんなに必死になっても、自然落下よりも速く倒れ込むことは出来ないのです。足を投げ出して自然落下に任せるのが一番早い。だからこそ、地を這うシュートが取り難いのです。大型キーパーの弱点は足元。ルーブシュートは手が届くのです。
男子のメキシコ戦の敗因は、先取点を上げて守りに入ったから。先取点の後にフリーキックのチャンスが数回ありましたが、ゴール前に放り込むのではなく、ボールを回したためにシュートは一度もありませんでした。この消極性がチーム全体の萎縮を招いたのです。大物感に欠ける監督の顔のような試合結果でした。
また、先取点を上げた大津選手もダメですね。倒れた相手選手の頭を何度も触っていました。頭を触られただけで激怒する外国の人も多いのです。日本のように子供の頭をなでる習慣は稀なのです。相手を無駄に怒らせない。無駄なつまらないファールはしない。意図の分からない無駄なプレーはしない。これを徹底させるだけで強くなるのです。無駄ばかりしている日本が負けるのは当然です。勝利の女神次第ですが、今は韓国戦も期待できません。
エフライム工房 平御幸