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Channel: 平御幸(Miyuki.Taira)の鳥瞰図
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第75回菊花賞

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 日曜日の菊花賞。皐月賞馬イスラボニータが天皇賞秋に向かい、ダービー馬ワンアンドオンリーが一番人気で2冠目を狙います。しかし、京都の3000mという舞台は、夏の上がり馬が穴を開けることでも知られています。

 2000年以降でも、マンハッタンカフェ、ヒシミラクル、ザッツザプレンティ、デルタブルース、ソングオブウインド、スリーロールス、ビッグウィーク、などなど。古いところでは、82年のホリスキーのレコード勝ちが衝撃的でした。

 ホリスキーの時は、競りで1億8500万円(当時のレコード)のハギノカムイオーが、神戸新聞杯と京都新聞杯の二つのトライアルを勝ち、断然人気で注目を集めていました。ハギノカムイオーはデビュー戦もテレビ中継されたほどの人気で、華麗な逃げが持ち味でした。

 ハギノカムイオーは、血統や体格から距離が持たないマイラーという評価があったのですが、当時はマイル以下の大レースが皆無で、仕方なく出走してきたという可哀想な状況にありました。それだけ日本の競馬意識が遅れていたのです。菊花賞では当然のように惨敗。不敗で引退した外車マルゼンスキーの子のホリスキーが圧勝。さすがは英国最後の三冠馬ニジンスキーの血と騒がれたものです。ちなみにマルゼンスキーは橋本聖子の父親の所有。

 ホリスキーが勝った頃から、菊花賞は長距離血統とスピードの両方が備わっていないと勝てなくなってきました。それを証明したのが、オルフェーヴルの母の父として知られる、90年のメジロマックイーンです。メジロマックイーンは最後のレースとなった京都大賞典で2分22秒7というタイムを出しています。メジロマックイーンは洋芝にも強かったので凱旋門賞で勇姿が見たかったですね。

 しかし、最近の菊花賞はスピード血統が多くなったせいかレベル低下が甚だしく、有力馬は距離が持たずに敗退というシーンが増えています。今年のワンアンドオンリーも母の父が短距離馬のタイキシャトル。トーセンスターダムも母の父がエンドスウィープで距離に疑問。トーホウジャッカルも母の父がUnbridled’s Songで同じく。

 そんな中で、サウンズオブアースは母の父デキシーランドバンドで、菊花賞馬デルタブルースと同じ。サウンズオブアースの父ネオユニヴァースは3000m疑問ですが、母父デキシーランドバンドは魅力です。デキシーランドバンドの代表産駒に仏オークスを勝ったエジプトバンドがいます。

 夏の上がり馬からは、札幌の長距離戦を2連勝してきたゴールドアクターが穴人気になりそうです。父スクリーンヒーローはジャパンカップを勝っていますし、祖母がハッピーヒエン(幸燕)とスワローズファンなら見逃せません。

 菊花賞御用達の種牡馬としてダンスインザダークは無視できませんが、母父ダンスインザダークが不気味なサングラス。佐藤あり紗さんがメガネショップに行ったらしいし、女神もメガネだったので気になります。シャンパーニュ、ショウナンラグーン、ワールドインパクト、ハギノハイブリッドまで。

 本命はフランスの新鋭ジョッキー、ブドーが乗るワールドインパクト。切れ味はないですが、ジリジリ伸びる脚質は菊花賞向き。対抗はゴールドアクター。黒三角がサウンズオブアース。白三角がシャンパーニュとハギノハイブリッドとショウナンラグーンとサングラス。人気を集めそうな春の実績馬が来たらごめんなさい。穴馬に絞りました。

 ワンアンドオンリーはここを圧勝して来年のヨーロッパ遠征に期待したいところですが、本質的に2400mがベストではないかと思います。3000mを克服できるなら凱旋門賞に行くべきですね。パンパンの良馬場になりそうなので、先行馬が逃げ粘るケースも考えられます。凱旋門賞の三馬鹿トリオの再現だけは勘弁願います。

    エフライム工房 平御幸

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