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Channel: 平御幸(Miyuki.Taira)の鳥瞰図
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HMA-9500?の修理(その2)

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 韓国のロケットは案の定の延期。VIP席で見守っていた、ロシアの軍関係者とウリナラ関係者が笑顔で握手。ウリナラの迷彩服男がムッツリ。何か釈然としない空気でしたね。果たして再延長後の発射はあるのか?

 ところで、以前に修理した日立のHMA-9500?がまたしても故障。前回はLチャンネルの電源部でしたが、今回はRチャンネルのヒューズが飛ぶ故障。読者のところから持ち帰り、開けて見たら、簡易検査では回路のトランジスタは大丈夫。しかし、電源を入れると、あっという間にヒートシンクが熱くなります。終段のゲートに電源と同じ70Vが出ています。

 結論から言うと、日立独特のノンカットオフ回路に使われる、TM1001というIC(集積回路)の故障でした。豆粒のようなトランジスタと抵抗が使われているので、極めて故障の多いパーツのようです→参考。今回は、この部分を普通のトランジスタで組んでみました。





 日立の整備マニュアルには、このモジュールの回路図と使用トランジスタが掲載されており、普通のトランジスタの同等品も書かれてあります。少し細かい作業ですが、ちゃんと組めたようで、基板に取り付けたら安定しました。ただ、修理過程でトランジスタの極性ミスが別のところであり、修理に余計な時間をかけてしまいました。



 今回の修理は、TM1001の交換と、これに続く回路のトランジスタの交換だけで良かったのですが、トランジスタを外して増幅率(hFE)を測定してみると、コンプリやペアを組むには無理というケースが幾つか。このアンプは数度の修理があったようで、hFEを合わせないケンチャナヨ修理が過去にあったようです。

 hFEを合わせるということは、アンプの精度が高くなるだけでなく、無理な使い方をしなくてよいので、各所のパーツが長持ちするメリットがあります。今回は合っていないパーツは外して合わせることにしました。

 最後に終段のMOS-FETを取り付けて、出力に直流が出ないかチェック。驚いたことに、僕が作ったモジュールと、hFEを合わせた効果で、無調整でゼロになりました。終段MOS-FETの特性が上下でよく揃っているということです。もっとも、終段MOS-FETはパラレルと言って二組使われているのですが、今回は半分のシングルにしたシンプルさも影響したとは思いますが。

 終段のMOS-FETは貴重なので、大出力でガンガン鳴らさない環境なら、シングルのほうが繊細で音も良いのです。半分外して補修パーツとして添付したいと思います。壊れていたモジュールは、トランジスタや抵抗を新しいのに換えるまでは使えません。豆粒のパーツだから、交換するのにも覚悟が要ります。

    エフライム工房 平御幸

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