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デンソーの時代錯誤

サマーリーグ西部大会でデンソーがノットリーナ姫路(ビックリトリーナとも)に負けて、ありえね~ (ーー;)

トヨタ自動車戦の試合後インタブで、田原セッターが「速いバレーが自分たちのリズムで出来た」と語っていました。でも目は厳しい顔。トヨタ自動車はエースの佐藤優花が退団して戦力ダウン+監督交代。楽勝して当然の相手にです。

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インタブアは元全日本リベロの櫻井さん (^o^;)

僕の目からは、終始バタバタして落ち着きのないバレーに見えました。レフトポジションのウイングが、相手のサーブと同時にライトに猛然とダッシュ。あるいは、センターポジションの選手が猛然とライトにダッシュ。どこの鉄腕ダッシュ :(;゙゚'ω゚'):

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背中を向けている23番の選手がレフトからライトに猛然とダッシュ ^^;

それでよく見ると、センターポジションの選手がライトにダッシュするときはミドルブロッカーがいないのです。センターからの攻撃はバックアタックのみ。これは紛れも無く、眞鍋ジャパンが失敗した戦術のMB1にほかならない。

昨年からデンソーの監督に就任した川北監督は、眞鍋ジャパンの戦略コーチで迷走の達人。ハイブリッド6とかも含めて全日本をボロボロにした張本人。天才セッターの田原なら、全日本で失敗した戦術が可能とデンソーに食指を伸ばしたのでしょう。

川北監督が就任した昨年に、田原セッターは監督の方針に違和感を持っていると書きました→勝栗

弱いチーム相手では通用する速いバレーが、相手のレベルが少し上がると通用しなくなる。その理由は、速いバレーを成功させるには前提があるからです。その前提とは、サーブレシーブが安定して、セッターにAパスが返ること。サーブレシーブが乱れたらAパス返らないし、速い攻撃も無理。

だからこそ、レシーブが少し乱れてもフットワークでAパスにしてしまう、背の低くて敏捷なセッターは速いバレーに不可欠。161センチと背の低い田原セッターが川北監督に狙われた理由です。

しかし、自チームのレシーブ力が劣る、あるいは相手のサーブ力が優れて崩される、などの場合、いくら天才セッターの田原愛里でもトスを上げるのが精一杯になる。無理な体勢からレフトに速い並行トスを上げても、相手のブロック陣が狼のように待ち構えているだけ (*_*;

松田監督時代の日立リヴァーレが速いバレーを成功させたのは、リベロの佐藤あり紗と守備の良い内瀬戸選手がいて、レシーブが安定していたからこそ可能だった。そこに天才セッターの佐藤美弥が、自在なコンビバレーで相手を翻弄する。役者が揃わないと速いバレーは無理なのです。

ミドルブロッカーの役割の一つがワンタッチを取ること。キルブロックで得点するに越したことはありませんが、ワンタッチを取ることは次善の策です。ワンタッチを取って、守備から攻撃に速い切り替えができれば得点に結びつく。特に、ラリー中のセンター攻撃は威力が大きい。

デンソーが模索しているMB1は、ワンタッチが取れないからラリーにならない。ラリーにならなくても得点を挙げられればよいのですが、取るのではなく取られてしまうから困る。なぜなら、ワンタッチが取れないので攻撃が組み立てられずに、チャンスボールを相手に返してしまうから。

運動量の少ないウイングでは、キルブロックはおろかワンタッチすらなかなか取れない。だから、ウイングをレフトからライトまでダッシュさせるような戦術では、ウイングの守備力低下は免れない。ダッシュだけで疲れてしまうのだから。

選手の個性を見て、その上で最善の戦術を考え、練習で精度を上げて行く。その地平線にあるのが、選手と首脳陣の、あるいは選手同士の相互理解と信頼関係なのです。調和のあるものは全て美しい。そのような調和に満ちたバレーボールを完成させれば、それは見た目に美しく、また強さをまとっているはずです (;^ω^)

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