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Channel: 平御幸(Miyuki.Taira)の鳥瞰図
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25-20は3%差

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全日本女子が国際大会で中国と試合をすると、スコアは中国25-20日本くらいの差になります。100対80の比率だから、単純計算で日本は中国の8割程度の力量しかない理屈。ほぼ絶望的な差です (;´Д`)

でも、この計算は間違っているのです。なぜかというと、この20%差は選手全員のトータルとしての差なので、例えば、リベロを加えた7人で割ると一人頭は3%を切ります。7人が3%底上げするだけで、3×7=21%嵩上げできます。何と1%の逆転 (;^ω^)

実際には、交代選手を含めてトータルで20%を積み重ねる。ピンチサーバーやワンポイントブロッカーやレシーバーの交代枠を使いきって、トータルで上回れば良い。サーブミスを減らす、レシーブミスを減らす、トスミスやアタックミスを減らす。監督を含めたチームのミスも減らす。コートに立つ7人が1点のミスを減らせば5点差は逆転できるのです。逆にプラスポイントを重ねても同じですが、10点取っても4点のミス献上では意味ありません。

背の高い外国選手は、粘られると自滅する傾向にあります。アタックやブロック一発で決めることに慣れているから、ボールを拾われて繋がれると、フォーメーションに乱れが出て守備に隙ができる。攻撃陣も根負けして、アタックもワンタッチすら嫌うようになって自滅する。背が高ければ良いというわけでないのがバレーボールの面白いところです。

絶対的エースという考え方は、今まで説明したトータルでの嵩上げに反するものです。20%差を一人のエースで補わなければならない。30点取るエースが36点取って、ようやく20%アップです。でも1セット10点の選手が+5点の15点という計算も成り立つから、これは50%増しなので無理です。だから、一試合に12点くらい取れる多彩な攻撃陣を揃えて、1人が2点程度の嵩上げしてくれた方がバランスが良い。佐藤美弥セッターが得意な、エースに偏らない分散攻撃スタイルの利点はここにあるのです。眞鍋JAPANや東レ式のエースに集めるという考えが古すぎるのです。高校なら成徳学園や細田学園が古い典型。

リーグ戦を見ないでテレビ放送のある国際試合だけしか見ない層は、エースがガンガン決める古典的な試合しか理解できません。また、テレビ局も使命として愚民を大量に生産しなくてはならないから、そのような選手構成を望みます。それで失敗し続けてきたのが全日本女子なのです。ロンドン五輪の銅メダルは、本当に満足できるものですかね?眞鍋監督でなくて、もっと賢い監督なら銀メダルもあったのでは (^_^;)

久美長監督が茶髪にしているのは、苦労して増えた白髪を隠すためです。中田久美監督が決まった時に、佐藤あり紗さんに「このチームは物凄く苦労するから」と書いたのは、久美長監督の宿命として、勝っても勝っても評価されない苦労を背負わなければならないからです。前監督のように政治的に自分を偉く見せるバックを持たないから、少しでも弱みを見せるとマスコミと機構のアンチ中田久美に潰される。だから、アジア選手権の優勝で監督は嬉し泣きしたのです。

ひとりひとりが3%の嵩上げをする。出来ない選手は出来る人と交代する。これを数年続けるだけで強くなるのです。絶対的エースを欲しがるマスコミに負けないで、チームワークで全体の嵩上げを目指す。それを貫く強さが監督とコーチには必要。もっとも、これはリーグの各チームにも当てはまることですけど、地道な努力と正しい方向性が3%をもたらす。おだてるだけで5%も伸びる選手は幸いです (^m^;)

今回は数学ではなくマジックの考え方。個人の力量やチームとしての強さとか、数学の対象にならない物を厳密で数学的な秤に乗せることは出来ないのです。数字としてデータに現れないものがバレーボールを奥深いものにしている。ブラジルのIDバレーもいつかは陳腐化する。いや、陳腐化させるのです。そして、もっと進んだバレーボールを創造する。日本はそれが出来る人材に恵まれていると思います。古い機構と協会には見えないだけで (~_~;)

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